この記事は、PIXTA Advent Calendar 2017 4 日目の記事です。
2017年8月にピクスタに入社した、エンジニアの tokinaga です。 本記事は、ウェブ業界に未経験ながらも転職した私が、事前準備としてどのような学習を行ったのか、そしてその結果どうなったのかをまとめたものです。 私と同じようにウェブ業界への進出を目論むエンジニアの方々にとって、少しでも参考になれば幸いです。
ピクスタ入社前の私
背景
前職を 2017 年 6 月末に退職しました。
ピクスタの内定をもらったときに「ハネムーンとか行きたいんで 8 月からの出社でいいですか」と古俣さん(社長)に伝えたら OK されたので、1 ヶ月間夢の NEET 期間を享受できることに。
せっかくなのでガッツリ勉強することにしました。
(ハネムーンは6月末の有休消化期間に行きました)
前職退職直後のレベル感
前職退職後の私は以下のような感じでした。
- 文系大学卒
- 制御系の企業でソフトウェアエンジニア経験あり(3 年間)。
- 使用言語は主に C 。
- 基本は Windows マシンから 共有 Linux マシンに ssh 接続して開発するスタイル。
- DB って何? curl って何?
正直ウェブの知識はさっぱりで、ポテンシャル採用に賭ける!という意気込みで転職活動をしていました😇
ピクスタ入社までの 1 ヶ月間
やったこと
Backend 周り
ピクスタでは Rails を使っているので、Rails の勉強には最も時間を割きました。
Ruby on Rails Tutorial (以後 Tutorial と記載)
Rails を学ぶものなら誰もが 1 度は耳にする、おなじみの Tutorial です。 圧倒的な分量なので完走するには気合と根性が必要ですが、乗り越えると実務レベルの Rails 力が身につくと思います。
Ruby on Rails 5アプリケーションプログラミング
評判が良かったので購入。分厚い本なので読み切れるか不安でしたが、Tutorial に比べたらスラスラ読めてサクサク進むので、非常に楽しめます。 Tutorial では実践的に学ぶことに主眼が置かれていますが、こちらは体系的に丁寧に説明してくれるので、断片的だった知識が次々と整理されていく喜びがあります。 Tutorial をやった後に読んだからこそ、ここまで効果を実感できたのではないかなという感想を持ちました。
Ruby on Rails Tutorial (2 周目)
1 周目と比べてどれくらい理解が進んでいるかを試すために、2 周目をしました。正直しんどかった記憶しかないので、無理してやらなくても良かったかなという気持ちがあります。 後から調べたところ、Tutorial は PDF 換算だと 808 ページにもなることがわかり、衝撃を受けました。
Frontend 周り
改訂新版JavaScript本格入門 ~モダンスタイルによる基礎から現場での応用まで
JavaScript 恐怖症を克服するために読破。困った時にググるだけでは一生気がつかなかっただろうなというような仕様がきっちり体系的に書かれていたので、非常に助かりました。
デザイン系
以下の 4 つをドットインストールで学びました。
一般的にはデザイナーが担当することになる領域なのですが、自分でプロダクトを作る際には避けては通れないため、取り組みました。
DB
開発技法
アジャイルサムライ
ピクスタではアジャイル開発を導入していると聞いていたので、読んでおきました。「アジャイルってこんなものでしょ?」とイメージしていたものとの乖離が大きかったので、アジャイルというものをイメージだけで捉えている方々は一度読んでみると良いかと思います。
その他
寺社仏閣マップを学習目的で、友人と開発しました。 ログイン機能もないシンプルな静的サイトです。 書籍やウェブ教材で勉強しているだけだとダレてきてしまいますが、友人との開発があるとワクワク感が生まれ、日々にハリが生まれた気がします。
やらなかったこと
以下は、学習計画を立てた際に意識はしていたものの、見送られたものです。
- ネットワーク周りの学習(HTTP、TCP/IP の知識拡充)
- AWS でインスタンスを立ち上げてサービスをデプロイしてみる
- docker 環境を自分で構築してみる
ネットワーク周りの学習は、ひとまず Rails が使えるようになってウェブサービスのイメージがついてから取り組んだ方が身につくのが早いと感じていたので、優先度を下げていました。時間があれば取り組む予定でしたが、間に合いませんでした😇
AWS/docker といったインフラ周りは、入社後ピクスタでの実際の運用を見て参考にしてから学んだ方が効率が良いかな?と感じ、スルーしました。
ピクスタ入社後の私
入社後はすぐにサービスの開発にアサインされました。未経験だったので不安はありましたが、1 ヶ月の間で学んだことがそのまま活かせるケースが想像以上に多いということに気づき、非常に安心しました。
「なんだ、意外とやれるじゃん」というのが正直な感想でした(もちろん働いているうちに、いかに自分が未熟かを思い知ることにはなりますが)。
また、一通り広い分野を学んでいたおかげで、会話に専門用語的なものが出てきた時にきちんと理解できるようになっていたのは良かったのかなと思います。用語を理解できると円滑なコミュニケーションが取れるため、スムーズに業務に取り組めます。
また、意外に有効だったのはデザイン周りの学習です。仕事ではデザイナーの方と一緒に働く機会が多いのですが、デザイナーの方がどのような仕事をしているかの大枠を捉えておくとコミュニケーションが円滑になり、仕事を進めやすいです。
特に役に立ったこと
特に役に立ったのは、やはり Ruby on Rails Tutorial でした。このおかげで入社後すぐに作業に取りかかることができましたし、Tutorial をきちんとこなしたこと自体がそれだけで少なからず自信をもたらします。
Tutorial だけこなせば、Rails で開発している会社である程度即戦力として働けると言っても過言ではない気がします 1。
反省点
JavaScript と SQL については、もう少しがっつり学ぶ機会があったら良かったなという印象を受けました。どちらも本を読んだだけで実践的に使う機会が少なかったという共通点があります。そのような状態だと、身につく前にすぐ忘れてしまいます(実際ほとんど忘れました)。ソースコードやクエリ文を、「読んだらかろうじて理解できる」レベルから、「ある程度スラスラ書ける」レベルまでは一気に持っていくべきでした。
まとめ
- ウェブ業界未経験でも、ある程度準備をすればきちんと仕事をこなせるようになります。
- なんとなく一歩目を踏み出せない方は、とりあえず Ruby on Rails Tutorial に取り掛かりましょう!
- まとまった期間自分のやりたいことにじっくり取り組める機会なんてそうそうありません。もしあなたに転職する予定があるのならば、是非束の間の NEET 期間を満喫することを強くオススメします。その期間収入は失うことになりますが、それをはるかに上回る成長と幸福感があなたを待っていると思います。
エンジニア募集中!
ピクスタでは、意欲に燃えるウェブ業界未経験のエンジニアを募集しています。
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個人の感想であり、効果には個人差があります↩